白衣高血圧、早朝高血圧に続き、今回も通常とは若干、異なった高血圧についてです。
今回は「肺高血圧」です。
肺高血圧とは、簡単に言いますと、循環器における重い病態の一種です。
もう少々詳しくお話しますと、肺動脈を通る血圧というのは全身の血圧に比べますととても低い値でして、全身の血圧の正常値が約120/80mmHgであるのに対して、肺動脈の血圧はたった25/15mmHgしかないのです。
ですが、これが肺動脈の血圧としては正常値となります。
この値が異常に上昇してしまうことを肺高血圧症といいます。
肺だけの高血圧だからといって、安心していてはいけません。
上昇した血圧は、やがて肺動脈を損傷させることになるのです。
毛細血管の壁は厚くなってゆき、肺と血液の間においては、酸素と二酸化炭素の正常な交換が出来なくなってきます。
そのために、血液中の酸素濃度が低下するという状態になってくるのです。
そして、酸素濃度の低下は肺動脈の狭窄を起こします。
このような変化により、肺を循環する血管の血圧がどんどん上昇してゆくこととなります。
肺高血圧症とは、大変に怖い病気なのです。
また、肺高血圧症におきましては、心臓の右心室が肺動脈を通して血液を肺に送り出すのが困難になってゆきます。
そういたしますと、やがて右心室は肥厚して拡張することになり、肺性心と呼ばれている心不全を引き起こすことにもなるのです。
高血圧は、健康にとって良いことはひとつもありません。
正常値を超える状態がしばらく続くようでしたら、必ず病院へ行ってくださいね。
前回は、最近、多いと言われている「白衣高血圧」についてお話させていただきました。
今回はまた、一般的な高血圧とはちょっと異なっている「早朝高血圧」についてお話することにいたしましょう。
あまり聞き慣れない言葉でしょうか。
通常、血圧というのは、夜間、寝ている間は低くなっていて、朝になると高くなっているものです。
しかしながら、通常の高くなる程度ではなく、著しく高くなってしまう場合を「早朝高血圧」と言います。
数値で見てみますと、朝と夜の収縮期血圧を足して割った平均値が135以上あり、差が15?20以上あれば、早朝高血圧ということになります。
そして、この早朝高血圧には、「ディッパー型」と「ノンディッパー型」と言われている二種類があります。
ディッパー型のほうは、朝、目が覚めると同時に血圧が急上昇するタイプを言います。
一方、ノンディッパー型のほうは、夜になっても血圧が下がらないまま、ゆるやかに上昇するタイプを言います。
年齢を重ねるとともに、ノンディッパー型が増加してきます。
ノンディッパー型は、夜になっても血圧が下がらない傾向にありますから大変にキケンな高血圧でして、これになってしまいますと、脳血管疾患や虚血性心疾患になる確率が高くなってしまいます。
糖尿病、心不全などの病気を持っていらっしゃるかたは、このタイプの高血圧になりやすいので注意が必要です。
また、近年よく耳にするようになりました「睡眠時無呼吸症候群」という症状を持っていらっしゃるかたが、このタイプの高血圧になりやすいのです。
余談ですが、早朝の血圧値と夜間の血圧値の差が大きい状態を「モーニングサージ」といいます。
モーニングサージがある患者さんは、脳卒中発症の危険性が通常よりも約3倍高いと言われています。
一口に高血圧と言いましても、最近はさまざまな呼び名の高血圧が出てまいりました。
今回、ご紹介いたしますのは「白衣高血圧」という高血圧ですが、これについて何かご存じでしょうか。
ほかの呼び方として「白衣症候群」や「ホワイトコート症候群」などという場合もあります。
なんとなくこれらの名前から想像がつくかたはいらっしゃいますか。
この高血圧は、非常に特殊な高血圧で、病院の医師の前でだけ血圧が高くなってしまう症状を言います。
なぜ、このようなことが起こるのかと申しますと、結局のところは緊張感からくるものだと言われています。
ご自宅で血圧を測るときには、いつも正常値であるのに、病院で測るときだけ高血圧になるというのは、それ以外に考えられないでしょう。
機器の故障なども可能性としてはありますが・・・。
血圧というのは自律神経系の作用で変化するもので、その自律神経系の作用は精神状態に左右されています。
ですから、ご自宅で測った時には正常値であったとしても、病院の診察室に入って、医師や看護師の目の前で血圧を測ることになると緊張してしまい、血圧が上昇してしまうのです。
問題なのは、普段からよく血圧を測る習慣のないかたは、病院で測った血圧が本来の高血圧であるのか、白衣高血圧であるのかの区別がつかないということです。
白衣高血圧であるにもかかわらず、本来の高血圧だと診断されてしまうと困ったことになります。
病院で高血圧だと言われたかたは、ご自宅用の血圧測定器を購入し、しばらくの間、測ってみることをお勧めいたします。
ご自宅で測っても高い値でしたら、本来の高血圧だということになります。
また、血圧は、1日の中でも変化しますから、時間を決めて測定するのが良いでしょう。
朝と夕方の2回、測定することをお勧めいたします。
高血圧がどれほどキケンな状態であるのか・・・、そしてまた、それを改善するためには、どれほどの努力が必要であるのか・・・それらのことがお分かりいただけたのではないかと思います。
それなら、いっそ、高血圧などにならなければ良いのですよね。
そうすれば、涙ぐましい努力も薬漬けの毎日も必要ありません。
本日は、高血圧の予防というタイトルにしてみました。
ただ、改めてここでタイトルをつけて記事にするわけですが、実際には以前にお話してきました高血圧の原因がいくつかありましたが、その原因を取り除いてあげれば良いわけです。
若いころは、多少の塩分の摂りすぎも、ストレスも、飲酒や喫煙も、あまり血圧に影響することはありません。
ですが、少しずつ少しずつ、血圧は高くなってゆき、血管をむしばんでゆきます。
もっとも良いのは、若い時分から、高血圧にならないよう常に気を付けていることです。
食事は薄味を好むようにし、なるべく喫煙も飲酒もしないこと。
さらには、日々の軽い運動を心がけ、肥満にならないよう食欲もコントロールし、ストレスの発散にも気を使う・・・等々です。
これらを常に気を付けていなくてはいけないのかと思うでしょうが、自分の身体に対するほんのちょっとした気配りを日々、続けていれば、すぐに習慣になってしまいます。
遺伝的要因が強い場合であっても、若いときから、これらをしっかりと実行していれば、高血圧になる確率はずいぶん低くなると思います。
問題を作ってしまってから、改善するのは骨が折れますが、問題になる前に良い習慣づけをしておけば、ほかの病気も寄せ付けない健康な身体でいることが出来るでしょう。
ぜひ実行してください。
高血圧を改善するのに、もっとも手っ取り早い方法は、医師に処方された降圧剤を飲むことです。
しかし、一度、降圧剤を飲んでしまったなら、そこから先はなかなか止めることが出来なくなってしまうのです。
血圧が下がり、調子も良くなってきたからと、止めてしまうかたもいらっしゃるのですが、大概の場合は、止めた直後にまた血圧が上がってしまいます。
つまり、高血圧が改善したのではなく、高血圧にならないように常に薬に抑えてもらっている状態といえば良いでしょう。
ですから、薬をもらって血圧が安定し、調子がよくなってきたからと言いましても、将来的に本当に薬をやめたいと思うのであれば、これまでお話してまいりました、高血圧の改善の方法などをずっと継続する必要があります。
しかも、本気で取り組まなくてはならないでしょう。
薬で血圧を下げてもらっている間は、本当に改善されたことにはなりませんからね。
また、降圧剤は嫌だからと漢方薬を飲み始めるかたもいらっしゃいます。
漢方薬は、降圧剤などを含めた西洋の薬ほど、効き目が素早くはありませんが、それでも「薬」という名前である以上、しっかりと高血圧を改善してくれます。
ただ、時間がかかってしまいますので、薬といえども重度の高血圧のかたには向きません。
重度の高血圧ともなれば、いつキケンな症状が出るかわからない状態ですので、すぐにでも降圧剤で下げることが必要となります。
重度でなければ、漢方薬局へ行き、薬剤師さんに相談してみるのが良いでしょう。
あなたにぴったりの漢方薬を処方してくれると思います。
高血圧を改善するために、食事療法や運動を行ったり、規則正しい生活を心がけていても、すぐに血圧が低くなってくれるものではありません。
そのような方法では、最低でも3か月程度は様子見が必要でしょう。
そこで、薬はまだ飲みたくないからと、サプリメントや、血圧を低下させるということで話題のドリンクを試すかたも多いのではありませんか。
ですが、これらも医師が処方してくれる薬とは異なるため、いたって穏やかな作用です。
サプリメントや血圧低下作用のあるドリンクを毎日飲んだとしても、やはり3か月程度の時間をかけて様子を見ることが必要です。
それで、少しでも高血圧が改善されたように感じたならば、また、さらに2?3か月続けて様子を見てみてください。
そうやって、もし仮に1年続けても何の効果も表れないようであれば、それは、あなたには合わなかったと思うしかないでしょう。
実際、成分が合う合わないというのはありますから、そう落胆せずに他のものを試すなり、医師に相談するなりしてみましょう。
一般的に、高血圧を改善するサプリメントとして、カリウム、マグネシウム、酢、ギャバ、ルチン、リコピン、あした葉、テアニン、セレンなどが挙げられると思います。
これだけでもかなりの種類になりますが、どれもが血圧に対して全く同じ働きをするわけではありません。
高血圧に効果的なサプリメントの場合には、血圧の上昇を抑える働きを持つものや、血管を拡張させる働きを持つもの、そして、血液をサラサラにしてくれる作用を持つもの・・・というように三種類の作用があると思います。
ひとつのサプリメントでも2?3の働きを持っているものは便利ですね。
ただ、サプリメントやドリンクを飲んでいるから運動しなくても大丈夫、塩分を摂っても大丈夫・・・というようには思わないようにしてください。
サプリメントは、あくまでも食事でしっかりと摂れない成分を補うものという位置づけでいると良いでしょう。
前回は、ダイエットや運動をすることで高血圧を改善できるというお話をさせていただきました。
ですが、高血圧の原因は、肥満や運動不足のほかにも、喫煙、飲酒、ストレス、など色々ありましたね。
ひとまとめにすれば、要はストレスの少ない規則正しい生活を心がけると良いということです。
そして、喫煙や飲酒もほどほどに・・・ということですね。
高血圧がどれほどキケンな状態であるのかを本当に理解できたならば、すぐにでも煙草やアルコールの摂取をやめたくなるはずです。
脳出血でも起こしてしまったなら、その後はもうずっと半身マヒという人生が待っているかもしれないのです。
それに比べたら、タバコをやめる努力などたいしたことはないと思います。
自分だけは大丈夫だなどと思っていては、あとで本当に泣くことになりますよ。
現在は、煙草を止めるための外来も出来ていますから、どうぞそのようなところに通いながらでも、やめるように努力してください。
また、飲酒の方も血圧には大変、悪いものですから、減らすように努力してください。
毎日、飲んでいるのであれば、それを週に6日、5日、4日、と減らしてゆくようにします。
ストレスは、大概のことに良い影響を与えませんから、ぜひご自分なりの発散方法を見つけて、溜め込まないように注意していただきたいと思います。
また、睡眠不足も血圧にはよくないので、睡眠も十分にとるように心がけてください。
暴飲暴食をせず、間食もしないようにして、適度な運動をする・・・結局は、規則正しい生活が健康の要であることがお分かりいただけると思います。
高血圧の原因として挙げました肥満、そして運動不足。
これを解消するだけで高血圧が改善されるとしたら、あなたは実行してみるでしょうか。
遺伝でもなく、塩分の摂りすぎでもないのに高血圧が続くようであれば、あなたの体型を今一度チェックしてみる必要があります。
また、普段から運動をしているかどうかも考えてみてください。
運動といいましても、激しい運動である必要はありません。
1日のうちに1時間でも2時間でも歩いているでしょうか。
週に2?3回の買い物のほかは、ただ家でお菓子をつまみながらテレビを見ているという生活ではないでしょうか。
会社勤めをしていらっしゃるかたも、デスクワークばかりで、会社と家の往復の時間だけが唯一の歩く時間となっていないでしょうか。
肥満体型のかたは、食事でカロリーを減らしてゆくことと、運動を並行することをお勧めいたします。
高血圧の原因のところで触れましたが、肥満は動脈硬化を加速させますから高血圧になりやすいのです。
もちろん血圧だけでなく、ほかの病気にもなりやすくなってしまうのですね。
見た目の良し悪しだけの問題ではありませんから、今日からでもカロリーを減らしたり、運動をするよう心掛けてください。
間食をしていらっしゃるかたは、まずその辺から改善してみてはいかがでしょうか。
また、運動自体は、カロリーの消費量がそれほど多くないため、ダイエットにならないという意見もありますが、だからといって運動をしなくて良いかというとそうではありません。
新鮮な酸素を体内に取り入れたり、基礎代謝量の低下を抑えたり、カロリーを消費する以外にもさまざまな利点が、運動にはあるのです。
ですから、当然ですが肥満体型ではないかたも運動の習慣をつけてください。
血圧を下げてくれる食物として有名なものに、チョコレートがあります。
そして、飲料ではココアがあります。
このような美味しいものが高血圧を改善してくれるのであれば大歓迎とばかりに、大量に摂取するかたがいらっしゃいます。
血圧に限ったことではないのですが、日本人の多くは、健康に良いとか美容に良いとかいうことになりますと、大量に買い込み、毎日、そればかりを食べる癖があるようです。
健康番組で、なにかをご紹介した次の日から、全国のスーパーでその商品が売り切れ状態になってしまうということをお聞きになったことがございますでしょう。
実際、チョコレートやココアにはカカオが豊富に使われていますが、その中に含まれるポリフェノールという物質が血圧を下げてくれます。
ですから、高血圧のかたは意識して食べたり飲んだりすると良いのですが、だからといって毎日、大量に食べることはお勧めできません。
チョコレートやココアを美味しく食べたり飲んだりするためには、大量の砂糖を使用しなくてはならないからです。
もしも、砂糖を使用していないものがあるのであれば、それは多めに食べてもかまいませんが、あまり美味しいとは感じないでしょう。
ココアには砂糖が入っていない、純ココアというものが普通に販売されていますが、それで砂糖を一切入れずに飲んでみると良いでしょう。
それが続けられるようでしたら、続けてください。
また、チョコレートの場合、砂糖ではない甘味料を使用しているものであれば、数種類、販売されています。
それが健康に良いか悪いかは、なんとも言えませんが、砂糖を大量に使用しているものを食べ続けるよりは良いのではないかと思います。
しかし、大量に食べるよりは、カカオ成分の高いものを、毎日少しずつ食べ続けるのが良いと思います。
時々、血圧のチェックをしながら食べてみてください。
高血圧が改善されても他の病気になっては本末転倒ですから、決して食べ過ぎないように注意してください。
高血圧を改善するための食事療法として、前回は塩分を抜くことに焦点をあててお話いたしました。
今回は、高血圧を改善に導いてくれる食物についてお話してみようと思います。
毎日三度、体内に取り入れる食事ですから、ここで高血圧を改善させてくれる食物を摂らないでいるのは、あまりにももったいないことですね。
遺伝でなければ食事によって高血圧になってしまったかたが多いので、同じように今度は食事を改善して、高血圧も治してゆきましょう。
高血圧のかたに良いとされている食物がいくつかあります。
その中でも、調理などせずに気軽に食べられるものが「りんご」でしょう。
りんごには「カリウム」という物質が入っているのですが、このカリウムがナトリウム(塩分ですね)を体外に排出してくれる働きを持つのです。
一般的なお話ですが、一日にりんごを3個食べれば血圧が下がり、脳卒中などの危険性がなくなると言われています。
ですが、りんご3個を毎日というのは、なかなか続けられないと思います。
ほかの方法も並行しながらであれば、毎日1?2個のりんごでも良いのではないでしょうか。
また、玉ねぎも血圧を下げてくれる食品として有名です。
とくに、皮の部分をよく洗って、煎じて飲むのがよく効くようです。
皮の部分などというと味が悪そうに思うかもしれませんが、オニオンスープのような風味で意外と美味しく飲むことが出来ます。
さらに、血液をサラサラにする成分が豊富な青魚やお酢も普段より多めに摂ると良いでしょう。
ほかにも海藻類や大豆製品などが良いと言われています。
食物繊維が豊富な食材も、塩分を排出してくれるのでたくさん摂りたいですね。
前回まで何度かにわたりまして、高血圧の原因をお話してまいりました。
今回から高血圧の治療についてお話してゆきます。
原因がきちんとわかることで治療の方も進めやすくなりますが、最低でも原因の数だけ治療法があると言えるでしょう。
ひとつの原因につき、いくつかの治療法がある場合もありますから、治療法はとてもたくさんあることになります。
ですから、現在、高血圧のかたも、そうご心配なさらずに治療に専念していただきたいものだと思います。
まず、高血圧の原因と考えられるもので多いのは、塩分の摂りすぎでしたね。
塩分を減らすことで血圧が下がってくれるのなら、これほど簡単なことはありません。
ですが、塩辛い味付けに慣れてしまったかたにとっては、ちょっと辛く感じる場合もあるでしょう。
食事は毎日のことでもありますし、一般的な人間の味覚として塩分がちょっと多めのほうが美味しいと感じてしまいますから、ついつい濃い味付けのものを召し上がって来たのだと思いますが、とにかくこれを薄味に戻さなくてはいけません。
高血圧がどれほどキケンであるのかをちゃんと知ったうえで、一度に薄味に出来るのであれば、それが望ましいですが、食事があまりにも味気なく感じてしまうことも寂しいですから、少しずつ薄味にしてゆくのがお勧めです。
塩分を控えて物足りなさを感じるときには、トウガラシやわさび、からしなどの辛味を加えたり、お酢やレモンで酸味を加えるのが良いですね。
ハーブやスパイスなどの勉強も少ししてみてはいかがでしょうか。
これらを上手に使うことによって、塩分をかなり減らすことが出来ますし、また、新しいお料理の味付けが出来るようになり、レパートリーも一気に広がります。
ご自身が食事を作っていない場合には、食事を作っているかたにお勧めしてみてはいかがでしょうか。
また、塩分を減らしていくうちに、不思議と薄味に慣れてゆくものですから、そうすればしめたもの。
もう塩辛い食事を食べられなくなりますよ。
高齢のかたがたが、血圧が高くて病院に通っているという話はよく耳にしますね。
世間話が耳に入ると、たいていはそのようなことを言っています。
決して全員というわけではないのですが、高齢になりますと多くのかたが高血圧になってくるのは本当のことです。
それは、何故なのでしょうか。
どうにもしようのないことなのですが、年をとると共に血管も老化してしまうからです。
手足など身体の末梢神経部分が、動脈硬化によって細くなったり硬くなったりして高血圧の原因になってしまうのです。
末梢神経の血流が悪くなりますと、心臓は血液を送り込もうとして、過度に働いてしまいます。
その結果として血圧が上昇してしまうのです。
また、 肥満のかたも高血圧になりやすいです。
肥満は、高血圧だけでなく、さまざまな病気の原因となりますから、これもまた早めに解消したいものですね。
肥満になって脂肪が過剰につきすぎますと動脈硬化が進んできます。
それが原因となって高血圧になるということです。
肥満になり、身体の体積が大きくなりますと、身体全体のエネルギー消費量が増えてきますから、心臓が送り出す血液の量も増えて血圧が上昇することになります。
加齢の方は、年齢を若くすることは不可能ですが、肥満の方は努力次第でいくらでもダイエットできますから、後々、高血圧で苦しまないためにも、また、すでに高血圧のかたは、正常値に近づけるためにも、ぜひダイエットに励んでください。
肥満は本当に見た目だけでなく、健康に非常に悪いですから、現在、肥満でないかたは、そのままの体系を保つことが大切です。
以前の記事でも軽く触れたのですが、高血圧というのは遺伝的要因が非常に高いです。
だからと言って、急に不安になったり安心したりするのはいけません。
まずは、これまでの研究結果をぜひ知ってください。
遺伝が関係するのは、一次性高血圧のほうですが、ひとつの例として、両親ともに高血圧である場合に、その子供が高血圧になる確率は1/2という結果が出ています。
50%ということですから、二人に一人の割合です。
かなり高い確率だと思います。
どちらか一方の親だけが高血圧であった場合には、子供が高血圧になる確率が1/3となりますが、それでもまだ高いほうですね。
どちらの両親も高血圧でなかった場合に、子供が高血圧になる確率は1/20という低さですから、やはり遺伝的要因はあると言わざるを得ないでしょう。
しかし、これらの研究結果は、あくまでも遺伝的因子の割合ですから、必ずしも半数が高血圧を発症するとは限りません。
それでも、遺伝的因子があるということがキケンなことでもありますから、ご両親が高血圧であるのかどうかを知っておくことは、ご自身の健康を守るうえで、とても重要なことであるのです。
今、そばにご両親がいらっしゃるのならば、すぐに聞いておいてください。
ご両親が高血圧であった場合、ご自身は高血圧を発症しないよう、あらかじめ注意をすることが出来るのです。
また、遺伝だけでもキケンなのですから、それに加えて、過度の飲酒や喫煙も控えなくてはなりませんし、塩分の摂りすぎもやめましょう。
遺伝以外の高血圧の原因となるものを、出来る限り排除しなくてはなりません。
まずは、ご自身の現在の血圧がどのくらいであるのかを知るところから始めてみましょう。
高血圧になってしまう原因として、ストレスと運動不足も挙げられています。
ストレスと運動不足というのは、数多くの病気の原因とされているのではないでしょうか。
とくに、ストレスの方はほとんどの病気にかかわっていると言っても良いくらいでしょう。
確かに、現代社会で生きている限り、人間というのは多かれ少なかれストレスにさらされて生きているのは事実でしょう。
ストレスを全く無くすということは不可能なこととは思いますが、やはり必要以上のストレスは、必ず身体に影響を及ぼしますから、発散方法などの対策を練るようにしてください。
血圧にも非常に悪影響を及ぼします。
運動不足も高血圧の原因となっていますから、運動をすることによってストレス発散することが出来れば一石二鳥ということになりますね。
運動不足が何故、高血圧を招くかと申しますと、運動をすることによって血管が開いて血流が促されますね。
そういたしますと、強い圧力がなくても血流はスムーズになりますから、運動後には血圧が低下するようになるのです。
ですが、毎日のデスクワークのように運動をしないままでいますと、これらの逆の状態を招いてしまい、高血圧の原因となってしまうわけです。
しかし、年齢を重ねてくるほどに、今さら運動なんて・・・とお思いのことでしょう。
若い方でも、運動が嫌いというかたが大勢いらっしゃいます。
ですが、わざわざ高いお金を払ってジムに通ったり、毎朝、早起きをして何kmもジョギングをしたりする必要などありません。
いつもの道のりを早足で歩いたり、ひとつ前の駅で降りて自宅まで歩いたり、いつも出かける近所のスーパーではなく、もう少し遠くにあるスーパーまで歩いて買い物に出かける…というようなことでも良いのです。
お天気がよければ理由もなくお散歩に出るのも良いですね。
運動不足が解消されるとともに、ストレスもかなり和らぐと思いますよ。
高血圧の約80%以上が原因不明と言われている中でも、危険因子と呼ばれているものはいくつかあります。
その中に、前回の食塩同様に、今回お話しいたします飲酒と喫煙も含まれています。
適量なら健康に良いなどと言われている飲酒ではありますが、適量を守っているかたがどれほどいらっしゃるのでしょうか。
また、喫煙は万病の元と言われ、それを知っていながらもやめられないでいるかたの多いこと・・・。
このどちらも、高血圧の危険因子として挙げられていますので注意してくださいね。
飲酒も喫煙も、身体の内部では血管を広げたり収縮させたりしていますね。
そのことに関してはご存じでしょうか。
飲酒は、少量であれば、血流を促して血圧を下げる働きもするのですが、大量に飲むことによって血管が収縮してしまい、血圧が高くなってしまいます。
ですから、現在、高血圧のかたは、このことを覚えておくだけでも、もう一杯飲みたいという時に自然にブレーキがかかるのではないでしょうか。
また、喫煙のほうは、ただタバコを吸うだけで血圧が上昇します。
何故かといいますと、タバコに含まれているニコチンが副腎髄質を刺激することによって、アドレナリンや、ノルアドレナリンというホルモンが多く分泌されるからです。
このアドレナリンという物質は、神経を興奮させる脳内神経伝達物質のひとつです。
ですから、心臓の働きを強めて血圧を上げて、血管を拡張させたり、心臓の働きを強めます。
さらには、血液の中のブドウ糖の量を高めて、血糖量の調節を行ったりもします。
ノルアドレナリンの方も、神経を興奮させる脳内神経伝達物質のひとつですから、交感神経を刺激して血圧や心拍数を上昇させ、血液の中のコレステロールも増加させますし、不安や恐怖を引き起こしたり、覚醒させたり、集中させたり、記憶力を良くしたり、積極性を強めたり、痛みを感じなくするなどの働きもいたします。
ご存知の方も多いのではないかと思いますが、血圧が高いというと、塩分を控えることが重要だとよく言われますね。
実際、高血圧の治療において、まだ重度の高血圧まで行かない場合には、塩分の摂取を控えるように医師から言われます。
なぜ、塩分の過剰な摂取がそれほど問題になるのかと申しますと、塩分を取りすぎることで血液中の塩分濃度が上がります。
そうするとどうなるかというと、細胞組織の活動が低下してしまうのです。
ですが、細胞組織の活動を低下させないようにと、今度は腎臓が血液中に水分を送り出して、薄めようとします。
結果的に、血液の量が増えますから、血圧が上昇することになるわけです。
これを考えますと、毎日、毎食のように塩分を取りすぎていますと、血圧が上がりっぱなしになるのがわかると思います。
しかし、塩分が原因と考えられる高血圧であれば、まだ良い方ですね。
食事の際に、塩分を出来るだけ取らないようにすれば改善されてゆくのですから。
このような高血圧のことを「食塩感受性高血圧」と呼びます。
かなりの高血圧のかたが、塩分を減らすことで正常血圧に近づきます。
誰もがこの方法で血圧が下がってくれるのであれば良いのですが、そのようにはまいりません。
摂取した塩分の量にはほとんど左右されない血圧・・・という場合もあり、そのような高血圧のことを「食塩非感受性高血圧」と呼んでいます。
このどちらの体質もやはり遺伝すると言われていますので、くれぐれもご注意ください。
ここまでの記事では、高血圧によって引き起こされるさまざまな病気を主にご紹介してまいりましたが、そもそも高血圧というのは、どのようなことが原因となっているのでしょう。
原因がわからなければ、解決にもなりませんので、本日はそのあたりを考えてみることにいたしましょう。
まず、知っておいていただきたいのは、高血圧はその原因によって、「一次性高血圧」と「二次性高血圧」に分類されるということです。
一次性高血圧のほうは、「本態性高血圧」とも言われていて、特別な異常がないにもかかわらず血圧が高くなってしまい、原因も特定できないという、少々やっかいなものです。
しかし、原因になっていると思われる危険因子はちゃんと明らかにされています。
塩分の摂りすぎやストレス、運動不足、過労、肥満、加齢による血管の老化、さらには遺伝的要因によるものなどが危険因子として挙げられています。
もう一つの二次性高血圧のほうはと言えば、ホルモン異常や腎臓病など、高血圧になってしまう原因となる病気があるものをいいます。
原因となっている病気が治癒することで高血圧も改善されますから、原因不明の高血圧に比べれば安心感も少しはあることでしょう。
一時性高血圧の方に遺伝的な要因というのが含まれていますが、実際、一時性高血圧の約40%は遺伝的要因だとされています。
残りは生活習慣ですが、念のため、ご自分のご両親や祖父母が高血圧であったかどうか、ということは覚えておいたほうが良いですね。
しかし、ご両親が高血圧だからといって全員が遺伝するわけではありません。
遺伝するパーセンテージは50%と言われています。
高血圧は別名「サイレントキラー」と呼ばれています。
どのような意味かと申しますと、「沈黙の殺人者」という意味です。
つまり、自覚症状がないまま進んでしまい、気づいた時にはさまざまな病気が発生していて、すでに手遅れになっている場合が多いということです。
熱が出たり、痛みでもあれば、すぐに病院へも行くでしょうが、そういうことがないので、とても怖い病気なのですね。
その上、健康診断などで血圧が高いことが判明してさえ、なにも症状がないから、まだ大丈夫だと思ってしまうかたは多いです。
ですが、そうではありません。
すぐにでも正常値に戻さなければ、後々、確実にキケンな症状に結びついてゆくのです。
自覚症状がないと言いましても、ある程度の高血圧の状態が続いてゆきますと、やはり症状は出てくるものです。
ただ、よくありがちな症状ですから、疲れからきているとか、ストレスからきているとか、年齢のせいだとかいうように、ほかの原因のせいにしてしまうのです。
ですが、今一度、その症状を考えてみてください。
高血圧で出てくる症状で一般的なものとしては、頭痛や、痛みとまではいかなくても頭が重い感じがするということ、軽い重いにかかわらず、めまいがあること、同様に軽い重いにかかわらず耳鳴りがすること、動機や息切れがするということ、ひどい肩こりになるということ、胸に痛みを感じること等々です。
これらの症状は、ずっと持続するとは限りません。
現れては消えて・・・を繰り返すことも多いです。
ですから、高血圧の症状であると気づかないのですね。
頻繁にこれらの症状が出てきたら要注意ですし、すでにこのような症状が出ているかたは、すぐに医師に診てもらってください。
前回の記事で、高血圧は眼にも大きな悪影響を及ぼすということがご理解いただけたと思います。
ですが、前回までの症状でしたら、まだ血圧をコントロールすることで元に戻すことが可能なのでしたね。
本日は、症状が進むなどして、放置していてはもとに戻らない場合について書いてゆきましょう。
眼の網膜というのは、非常に薄い組織です。
そのような薄い中にも血管が通り、血液が通っているのです。
高血圧によるなんらかの変化が起こっている眼底を「高血圧眼底」と言っています。
そして、血管だけでなく、網膜自体にも何らかの異常が見られる場合には、「高血圧網膜症」という病気になります。
網膜の異常というのは、眼の血管の壁から血液、もしくは血液成分が染み出して出来る出血斑・滲出斑のことであったり、血流が不足している部分に出来る軟性白斑のことであったり、血管から漏れ出てきた血液成分が網膜内にたまって起きてくる網膜浮腫などのことをいいます。
高血圧による眼の障害も、自覚症状が伴わないことが多いため、大変にやっかいです。
そして、高血圧から視覚障害を起こしてしまう場合というのは、高血圧網膜症がさらに進行して、増殖網膜症になってしまう場合が大変にキケンなのですが、現在では高血圧の治療も非常に進歩しているため、失明にまで至るケースは、少なくなってきています。
ですが、合併症として網膜動脈閉塞症や、網膜静脈閉塞症、さらに血管新生緑内障という病気が発生した場合、もしくは、腎臓の病気から発生しがちな悪性高血圧などになってしまった場合、視力に大きく影響してきますので早急な対処が必要となってきます。
高血圧をほおっておきますと、眼にも障害が起こることをご存じでしょうか。
そこまでは、なかなか気が付かないかたが多いことと思います。
ですが実際のところは、そうなのです。
眼という器官は、直接的に命に係わる部分ではありませんが、もしもなんらかの障害によって眼が見えなくなってしまったことを考えますと、それは命を失うことに等しいくらい辛いことなのではないかと思います。
もちろん、眼が見えないということを克服して、幸せに暮らしているかたがたは世界中にたくさんいらっしゃいます。
ですが、そこまでに至る道のりは長く厳しいものであったと思います。
近視であろうと老眼であろうと、せっかく見える状態で生まれてきたのですから、高血圧のせいで視力を失うようなことにでもなったら、大変なことですね。
高血圧によって起こる眼の障害には、いろいろありますが、たとえば高血圧性網膜症ですとか、視神経症、そして網膜動脈・網膜静脈の閉塞症などがあります。
眼の網膜を見ることで高血圧がわかると言いますが、高血圧の影響はまず網膜の血管に現れます。
動脈が細くなってゆく現象である「狭細化」という現象ですね。
さらには、一本の動脈に太い部分と細い部分の両方ができる、「口径不同」という現象も現れます。
これは、動脈硬化へ移行する段階で多く見られるものです。
ですが、まだこれらの現象だけであれば、高血圧による一時的な影響であって、血圧を上手にコントロールすることで元に戻るのです。
眼にもちゃんと血管が通っていますから、このように高血圧の影響は確実に表れてきます。
高血圧という症状は、血管の中を流れる血液に高い圧力がかかるということでしたね。
とすれば、当然のことではありますが、血管そのものにも疾患が表れてくることにもなるでしょう。
以前にお話しいたしました、動脈硬化も血管が損傷する症状ですよね。
この動脈硬化の状態をほおっておいて、さらに進行するとどうなってしまうかご存知でしょうか。
胸の部分やお腹の部分に存在しています大動脈の壁が、動脈硬化によってだんだん薄くなってくるのです。
その部分が膨隆した状態を「大動脈瘤」といいます。
この病名は聞いたことがあるのではないかと思います。
大動脈瘤は、内径が5cm以上になってしまいますと破裂する可能性が高くなるのです。
ですので、どうしても手術が必要となってきます。
また、血管壁の中膜が裂けて、その裂け目に血流が入り込み、大血管が膨隆する状態を「解離性大動脈瘤」 といいますが、これは命にかかわる非常に危険な状態であると言えます。
また、血管疾患には「閉塞性動脈硬化症」という病気もあります。
こちらは、動脈硬化によって主に下肢の動脈が著しく狭小化したり、すっかり閉塞してしまう状態を言います。
この状態になりますと、ほんの数十メートルほど歩いただけでも、ふくらはぎが痛くなってきます。
ですが、痛くなって立ち止まるとすぐに回復して痛みがなくなります。
もしも、このような状態に身に覚えがあるのでしたら、すぐに病院へ行かなくてはなりません。
高血圧は、最終的には命にかかわるさまざまな病気に結びついてゆきます。
何度も言いますが、早めの対処が必要です。
高血圧が悪影響を及ぼすのは脳や心臓だけではありません。
腎臓にも大きな影響を与えます。
腎臓の内部に存在していて、大変重要な働きをしている糸球体というものがありますが、それが実は細動脈の束になったものなのです。
高血圧は動脈に多大な損傷を与えるということはすでにお話いたしましたね。
また、糸球体高血圧がレニン-アンギオテンシン系を賦活するために、さらに血圧を上昇させることとなります。
レニン‐アンギオテンシン系といいますのは、血圧や細胞外容量の調節に関わっているホルモン系の総称のことです。
出来るだけ簡単に説明しているつもりではありますが、多少の専門用語が混じることをお許しください。
さて、それで腎臓内部の糸球体というものは、廃絶いたしますともう再生してくれません。
ですから、糸球体障害は残存糸球体への負荷をさらに強めることになってしまいます。
やがては腎不全となってしまい、人工透析を受けなければならなくなってしまうのです。
人工透析はお分かりですね。
腎臓が普段行っていることを、人工的に機械を使用して行うということです。
人工透析を行うようになりますと、一週間に何度か病院へ行き、何時間もかけて透析をすることになりますから、そうなってしまいますと、仕事も出来なくなってしまいますし、経済的な負担も大きなものとなってゆきます。
腎臓の病でそのようになってしまうのなら、まだ諦めもつくかもしれませんが、もっと早くに少し気を付けるだけで改善したかもしれない高血圧が原因でそのようになってしまうのでは、悔やんでも悔やみきれないと思います。
高血圧をほおっておくと、いずれはこのようなことにもなり得るということを忘れないようにしてください。
高血圧が影響を及ぼすのは、脳だけではありません。
血管は全身を網羅していますから、全身に何らかの影響があるのは当たり前といえば当たり前ですが、高血圧のやっかいなところは、人間にとってとくに重要な臓器に支障をきたすことなのです。
脳と同じくらい大切な臓器である心臓・・・そこにも生死を左右するような大きな悪影響を与えます。
心臓への悪影響として「虚血性心疾患」と「心肥大・心不全」とに大きく分けることができます。
虚血性心疾患というのは、冠動脈の硬化により心筋への血流が阻害されることで、代表的な病名を上げるとすれば、「心筋梗塞」や「狭心症」など、心筋障害をきたす疾患をいいます。
一方、心肥大・心不全というのは、高血圧である状態が長く続くことにより心臓の仕事量が増えますから、心筋が肥大してくるという症状です。
それが、どのように悪いのかと申しますと、肥大した心筋はさらなる高血圧の負荷により拡張してゆき、ついには心不全に陥ってしまうことになるのです。
また、肥大した心筋ですと冠動脈からの血流も減少してしまいますから、虚血に陥りやすくなり、不整脈や虚血性心疾患の大きなリスクとなってしまいます。
虚血性心疾患のほうは、高血圧が原因ではない場合もあります。
糖尿病が原因であったり、喫煙が原因であったり、肥満が原因の場合もあります。
ですが、これらが原因である場合も、並行して血圧が高い場合が多いですからね。
血圧を正常値に保っていることで、このような疾患の危険性が低くなりますから、やはり高血圧はすぐにでも治療しなくてはいけません。
高血圧による脳疾患といいますと、脳出血や脳梗塞が真っ先に思い浮かぶのではないかと思いますが、実はそれだけではありません。
「高血圧脳症」という病名をお聞きになったことはございませんか。
高血圧脳症になりますと、頭痛がしたり、吐き気がしたりしてきますので、そこでやっと病院へ出かけるかたもいらっしゃるようですが、さらにそこでもほおっておきますと、ついには脳出血に至ってしまうことが多々あります。
しかも、脳出血だけにとどまらず、心不全や腎不全になって命を落とすことにもなりかねません。
ですので、高血圧脳症という病気は、そのような最悪の事態の一歩手前というように認識しておくとよいでしょう。
そして、この高血圧脳症がどのような症状を見せるのかといいますと、頭痛や、意識障害、視力障害などで、時に、けいれんなどを起こすこともあります。
これらすべては血圧が高くなることによって脳に障害が発生し、表れてくるものです。
脳の血管というのは「脳血管の自動調節能」という働きを持っています。
それを簡単に説明するならば、血圧の上昇や下降に対して脳内の血管を収縮させたり、拡張させたりします。
そうすることによって、血管の抵抗を増やしたり、減少させたりして、脳内の血流を一定に保とうとするのです。
自動的にそのように調節してくれるのですから、本当に人体とは良く出来ているものですね。
しかし、その重要な調節能の範囲を超えてしまうほどに血圧が上昇してしまいますと、脳内の血流は異常なほどに増えてしまい、脳の毛細血管内から血管外へと血漿成分がしみ出してくるのです。
そうしますと、脳はむくみを起こしますから、頭蓋内圧が亢進することになります。
このような状態を高血圧性脳症と言っています。
ご自身の高血圧に気づいていなくても、この症状になるとたいがい気づきます。
そうしたら、すぐに病院へ行ってくださいね。
本日は、高血圧による脳疾患というタイトルにしてみました。
前回の記事でもご理解いただけたと思いますが、高血圧が直接的に脳疾患に結びつくというよりも、高血圧によって動脈硬化が引き起こされ、それによって脳疾患などさまざまな病気に結びつくと考えてください。
とはいえ、根本にあるのは高血圧ですから、やはりそこを改善しないと解決しません。
今回は脳疾患について書いてゆきますが、脳というのは心臓と並び、人間にとってもっとも重要な部分です。
その部分にキケンが及ぶ可能性が高いのですから、高血圧を軽く見てはいけません。
高血圧によって起こり得る脳疾患といいますと、脳卒中が多いでしょう。
脳卒中の中には、脳出血や脳梗塞、くも膜下出血などが含まれますが、高血圧が大きな原因となるのは脳出血と脳梗塞ですね。
脳出血というのは、脳の中の血管が破れてしまい、血液が脳の内部に流れ出てしまう症状です。
脳梗塞のほうは、脳の内部の血管が詰まってしまい、そこから先に血液が行かなくなってしまう症状です。
どちらも、命を落とす危険性のある症状なのです。
助かったとしても、身体の半分に麻痺が残ったり、そのせいで言葉も話せなくなってしまったり、認知症まで発症してしまったりと、本当につらい思いをすることになってしまいます。
高齢であればあるほどリハビリも出来なくなり、寝たきりになってしまう可能性が極めて高いです。
年齢が若ければ、もとのように元気になれる可能性もありますが、それにしても大変なリハビリを経験することになるでしょう。
高血圧は、常にこのような症状と隣り合わせだということを、しっかりと覚えていただきたいと思います。
高血圧になってしまいますと、さまざまな合併症が現れてくるのですが、その理由を詳しく説明いたしましょう。
動脈内部を圧力の高い血液が流れ続けることによって、動脈が硬化してしまうというのが大きな原因となっています。
「動脈硬化」という症状を聞いたことはございませんか。
原因は高血圧ばかりではありませんが、高齢になるほど動脈硬化のかたの比率は高くなってゆきます。
血圧が高くなることによっても起こる動脈硬化ですが、何故、血液に圧力がかかると動脈が硬化してしまうのでしょうか。
まず、血管内を流れる血液の摩擦力によって、血管の内膜に力がかかってしまうということがあります。
さらに、そのような状態では血管内皮から血管収縮物質が分泌されることとなります。
そして、その血管収縮物質によって、血管内皮が障害されることとなります。
さらに、身体はそれを修復しようとして、粥腫(アテローム)という物質を形成し、結局はそれがアテローム動脈硬化症の原因になるというわけです。
ですから、高血圧でなければ、このような段階を踏まずにすみ、アテローム動脈硬化症にはなりにくくなりますね。
実際のところ、動脈硬化には、このアテローム動脈硬化症のほかにも、細動脈硬化、中膜硬化などがあるのですが、一般的にはアテローム動脈硬化症のことを指します。
このアテロームを伴った動脈硬化は、高血圧のほかに、喫煙や脂質異常症、糖尿病なども原因となります。
喫煙者もまだまだ多いですし、脂質異常症のかたも多くいらっしゃいます。
糖尿病も現在の日本では激増しています。
このように病名がつけば病院で治療を始めるかたが多いのですが、喫煙や高血圧は楽観視するかたも多いです。
気づいたときには、もう手遅れという場合があり得ますので、高血圧の治療は必ずするようにしてください。
高血圧はキケンだ、キケンだとあちらこちらで言われていますが、いったいどのようにキケンであるのかご存じでしょうか。
高血圧そのものは、単に血管を通る血液の圧力が高い状態を指しますが、この状態が続くことで、さまざまな合併症が現れてきます。
それが怖いのです。
何故なら、それらの合併症は、簡単に完治できるような病気ではないからなのですね。
そもそも、高血圧という状態では、自覚症状がほとんどありません。
どこかが我慢できないほど痛むとか、皮膚の色が変わったり発疹が出るなどするのであれば、人は誰でも病院へ駆け込みますでしょう。
しかし、高血圧にはそのような症状がないため、見過ごしてしまいがちになるのです。
健康診断などで血圧が高いと診断されたかたであっても、自覚症状が何もないのだから・・・と恐れることもなく安心しきってしまい、そのまま病院へ行かないというかたも多くいらっしゃいます。
そうしますと、ある日突然、ひどい頭痛がして脳の血管が切れたりするわけですね。
そうなってからでは、もうどうにもしようがありませんから、早めに病院へ行ってくださいと言っているのです。
高血圧が影響するのは脳ばかりではありません。
圧力のかかった血液が常に血管を流れていますから、当然ではありますが、血管に障害が起こることもしばしばですし、その血液を送り出す心臓にも大きな悪影響を与え、心臓疾患を招きます。
また、腎臓にも悪い影響を与えますから、腎疾患も招きます。
さらには、ちょっと意外な部分であるかもしれませんが、眼球にも多大な悪影響を及ぼします。
次回からは、高血圧が招くこれらの病を詳しく説明してゆきましょう。
前々回の記事では、血圧には正常な範囲というものがあり、それを超えると高血圧、それに満たないと低血圧・・・というようにお話いたしましたね。
かなり大雑把にお話したのですが、実際にはもっと細かな血圧の定義というものがあります。
それを本日はご紹介いたしましょう。
まず、正常血圧の中でも、脳卒中などになるリスクが極めて少ないと言われている「至適血圧」というのがあるのですが、これは皆様、ご存じでしたでしょうか。
この定義は・・・といいますと、収縮期血圧が120mmHg以下であり、拡張期血圧が80mmHg以下である場合です。
もちろん、血圧というものは低すぎてもいけないものではありますが、とりあえず、この数値を下回っていれば、脳卒中などの危険性は極めて少ないとされています。
そして、「正常血圧」は収縮期血圧が130mmHg以下であり、拡張期血圧が85mmHg以下ということになっています。
この値を超えると高血圧の部類に入ってゆくのですが、高血圧にも段階が設けられています。
正常値を少し超えた数値であれば、「正常高値血圧」と言われ、数値のほうは収縮期血圧が130?139mmHgであり、拡張期血圧が85?89mmHgということになります。
それを超えると今度は「軽症高血圧」ということになり、数値のほうは収縮期血圧が140?159mmHgであり、拡張期血圧90?99mmHgということになります。
さらにこれを超えますと「中等症高血圧」となり、数値のほうは収縮期血圧が160?179mmHgであり、拡張期血圧100?109mmHgとなります。
これを超えるものはすべて「重症高血圧」と言われ、数値は収縮期血圧が180mmHg以上であり、拡張期血圧110mmHg以上となります。
さて、あなたの血圧はどの部類に入りますか。
高血圧や低血圧にかかわらず、どなたであっても、一度や二度は血圧を測ったことがありますね。
その時に、血圧の数値を二つ、言われたことと思います。
高い数値と低い数値の二つです。
これらを「拡張期血圧」と「収縮期血圧」と言います。
数値の高いほうが収縮期血圧で、低い方が拡張期血圧です。
これらが何を意味するのかと申しますと、心臓の収縮期と拡張期の血圧を意味しています。
血液というのは心臓から送り出されるものですから、その心臓が血液を全身に向かって押し出した時と、元に戻った時の血圧と言えばわかりやすいでしょうか。
一般に高血圧のかたというのは、収縮期血圧も拡張期血圧も両方が高くなっていますし、低血圧の方はその逆で両方が低くなっているものです。
血圧が正常値であるかどうかということも、この両方の値を見て言います。
一般に正常値の場合には、収縮期血圧が130mmHg未満、そして拡張期血圧で85mmHg未満とされています。
もっとも、この数値を1mmHgでも上回ったら、すぐに高血圧で危険な状態である・・・ということにはなりません。
血圧が常に上下しているものであることもそうですし、また人によって正常値にも若干のズレがあると考えることもできます。
ですが、やはりこの数値を目安にしていれば、間違いがないだろうという数値であるのです。
健康診断などで、血圧がこの数値を上回っているのであれば、出来るだけ早いうちに病院へ行くことをお勧めしたいと思います。
現在の我が国におきましては、高血圧のかたが大変多いそうです。
高血圧というのは、文字通り血圧が高いことを言います。
日本人は、血圧が高いかたが多いのですね。
血圧が高いと一口に申しましても、なにと比べて高いというのでしょうか。
人間の血圧には、正常な範囲というものがあります。
その正常な範囲を超える数値になると高血圧ということになり、正常な範囲に満たない数値の場合には低血圧ということになります。
正常な範囲というのは、血圧によってなんらかの危険が人体に及ばないということですね。
血圧というのは、高すぎても低すぎても人体に良い影響を与えませんから、正常な範囲を超えてしまう状態が続くようであれば、病院へ行き、医師の診察を受けなくてはならないのです。
ですが、血圧というのは日々、変化するものですし、一日の中でもかなりの変動があるものでもあります。
運動をした後や、緊張する場面の後では、どのようなかたであっても多少は高血圧になってしまうのです。
それは、ごく普通のことであり異常なことではありません。
運動したり、緊張したりすることがないにもかかわらず、ずっと血圧が高い状態が続けば高血圧ということになります。
血圧というのは、そもそも、血液が動脈の中を流れる際、血管壁を押す圧力のことを言うのです。
この圧力が常に高い状態であるということは、血管が傷ついたり、ついには破れたりしてしまうだろうという予測がつきますね。
そうなってからでは、簡単な治療では治らなくなってしまいます。
どうぞ、当ブログを参考になさって、高血圧だと思われるかたは、ただちに病院へ行ってみてください。